身体研究家目線で『ハリー・ポッターと賢者の石』を観る

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身体研究家のなかしま (@Re2054)です。

身体研究家目線で『ハリーポッター』をみていきましょう。

今日は賢者の石のあの有名なシーンから。

なかしま
なかしま

今日でウィンガーディアムレヴィオーサが使えるようになるかもしれませんよ

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ウィンガーディアムレヴィオーサは肩甲骨を意識してみよう

ウィンガーディアムレヴィオーサは、『ハリーポッターと賢者の石』に出てきた物体浮遊魔法です。

ハリーたちが一番最初に学んだ魔法のひとつですね。

魔法学のフリットウィック教授曰く、術を詠唱しながら「ビューン、ヒョイ」と杖を降ることで使用可能。

さあこのウィンガーディアムレヴィオーサ、肩甲骨を意識すると途端にやりやすくなるはず。

この魔法の発動に失敗したロンの例を見てみましょう。

ロンの杖の振り方は良くない

ロンは「ウィンガーディアムレヴィオサー」というマズイ発音だけでなく投げやりな杖の振り方にも問題がありました。

ブンブンブンと杖を降るロンの右肩は必要以上に力が入っているように見えます。

こんな魔法のかけ方をしていたら、万年肩こり間違いなし。

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なぜ肩は上がるのか

そもそもなぜこんなに肩が上がるのかというと肩甲骨の働きが大きいからなんです。

肩甲骨は背中側にある骨ですが、実はこの肩甲骨こそ浮遊しています。

常時ウィンガーディアムレヴィオーサ状態

つまり肩甲骨が自由に上下できるからこそ肩も自由に上下するんですね。

ちなみに肩甲骨は回旋や回転も可能。

そのおかげもあって肩はほぼ360°自在に動くことができるのです。

 ここでいう肩は肩全体→肩複合体や肩甲帯・上肢帯ともいう
 ボールを投げたりする肩は肩甲上腕関節のこと
 肩の動きには肩甲骨以外に鎖骨などが貢献している

ということは、

肩甲骨がしっかり安定していないと肩の先にくる肘や手も不安定になるということ。

手先の器用さを考えてみると実は指先だけじゃなくて手首や肘、肩も影響するという話があります。

杖で繊細な動きを可能にするには肩甲骨の働きが欠かせない。

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ハーマイオニーの姿勢は理想的

その大切さは成功例のハーマイオニーを見てみると良いでしょう。

まず背すじが伸びて軽く顎を引いたキレイな座り姿勢。

そしてそこから繰り出されるビューン、ヒョイ。

ハーマイオニーは魔法をかける前、基本的に少し胸を張りますよね。

一般的な視聴者の皆さんは、優等生然とした態度からくるものと思われたかもしれませんが、身体研究家の目はごまかせない。

なかしま
なかしま

彼女はどう見ても肩甲骨を意識しています。

筋トレで姿勢を気をつけるのと一緒

普段筋トレをしている方、背中や肩、腕のトレーニングをするときにはどこを意識するでしょうか。

そう、胸を張る、背中を丸めない、肩甲骨を寄せる。

つまり動くべきところを動かし、止まるべきところを止めるという意識
これを意識するだけで背中や肩、腕のトレーニング効果が増大する。

ハーマイオニーはこれを実践しているはず。

マグル出身だから入学前にパーソナルトレーナーをつけていたのかもしれません。

いやおそらくそのはずです。

なぜなら入学前にすでに魔法を操っていたから。

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ハーマイオニーの手にも注目

さらにハーマイオニーの指先にも注意してみましょう。

小指が浮いてるんです。

これも女の子らしさの表現と見た視聴者がいるかもしれませんが、そうではありません。

実は握る動作というのは小指がとても貢献しているのです。

 少年野球でバットを握るとき → 小指・薬指・中指だけで良いと指導されることも
 往年のヤ●ザに伝統的な「小指を詰める」理由も刀を握る力を落とすためだとされる

つまりハーマイオニーは握りすぎないことで余分な力発揮を行わないようにしているというわけです。

それに対してロンは杖をものすごく握りしめていてこれではダメです。

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手の形によって意味が変わる

我々がなにか物を掴むときには、いくらか掴み方があるのをご存知でしょうか。

普段何気なくやっているけれど、カギを持つとき、ボールを持つとき、バッグの持ち手を持つときでは手の形が違います。

ネイピア(1956)はそうした掴み方を、鉤握り、ハサミ握り、精密把握、握力把握の4つに分けています。

その分類に沿って考えると、ロンは握力把握つまりしっかり握れる握り方をしている一方、ハーマイオニーも握力把握ではあるものの精密把握に限りなく近い握り方です。

 ロン     → 典型的な握力把握
 ハーマイオニー → 精密よりの握力把握
J. R. Napier(1956)THE PREHENSILE MOVEMENTS OF THE HUMAN HAND,The bone and joint journal. ※2
J. R. Napier(1956)THE PREHENSILE MOVEMENTS OF THE HUMAN HAND,The bone and joint journal.

つまりハーマイオニーは手は脱力しつつ正確に、肩甲骨は安定、脊柱を伸展させたパーフェクトな状態でウィンガーディアムレヴィオーサを唱えています。

もちろん正確に発音(詠唱)できるかどうかもかなり重要です。

しかし『不死鳥の騎士団』でダンブルドア軍団(別名D.A.)を作ったとき、フォームの練習を何度も行っていたことは映画を観ても明らか。

となると、やはり身体の各関節、各パーツを適切に配置させたキレイな姿勢で唱えることも重要だと言えますね。

もし、これから魔法を唱えてみようと思っている方はどうか肩甲骨を意識してみてましょう。

もしかしたら成功するかもしれませんよ。

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今回の参考図書

※1 この動画は著作権者である 「Warner Bros. Films」 よりコンテンツの使用を許可されておりこの動画での広告収入は全て著作権者に支払われています

※2 J. R. Napier(1956)THE PREHENSILE MOVEMENTS OF THE HUMAN HAND,The bone and joint journal.
https://online.boneandjoint.org.uk/doi/pdf/10.1302/0301-620X.38B4.902

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