足に痛みを引き起こす疾患はさまざまありますが、扁平足は外反母趾とともに最も身近で頻繁に起こります。
扁平足とは
扁平足とは、足の土踏まず、すなわち内側縦アーチが慢性的に落ち込み、異常な低さになっている状態です。
この状態は、下腿から足に伸びる筋肉である後脛骨筋腱や、足裏の重要なスプリング靭帯、足底腱膜の弱化や過度な伸張などが組み合わさることが原因で起こります。
簡単に言えば、足部・足関節が緩んだ結果です。
扁平足になると
通常、中等度から重度な扁平足では、健常な足部に備わっている足にかかる負荷を前後に分散させる能力が失われます。
それに加えて、緩んでしまった結合組織の働きをサポートするために足部の筋肉に過剰な働きが要求されます。
このようにして筋活動が増加してしまうと、それに由来する疲労や痛み、骨やその他軟部組織の問題が起こります。
筋活動由来の痛み
扁平足に伴う筋肉の異常が起きている場合、運動後や長時間の立位後の足の腫れ、鈍い痛み、だるさが起こります。
骨やその他軟部組織の問題
筋肉が骨、骨膜を強く牽引することでシンスプリントや骨棘が起きたり、足底腱膜への高いストレスにより足底腱膜炎なども引き起こされます。
これらを軽減させるためには安静や休養が原則ですが、根本的な扁平足の改善も必要です。
2種類の扁平足
扁平足には、硬い扁平足と柔軟な扁平足が存在します。
多くの場合は柔軟な扁平足です。
硬い扁平足
基本的に扁平足はアーチが低下した状態を示したものですが、硬い扁平足は荷重時でも非荷重時でも常に扁平足が見られるタイプです。
これはほとんどの場合先天的なもので、骨や関節の変形による二次的なものとなります。
痙性麻痺や筋による過大な牽引の結果起こることもあります。
痛みを生じる可能性があるため、硬い偏平足は幼年期に手術を必要とすることもあります。
柔軟な扁平足
柔軟な偏平足は、頻繁にみられる偏平足のタイプとなります。
非荷重時ではアーチは正常に見えますが、立位のように荷重時には扁平足が見られます。
柔軟な扁平足にも前述したような痛みや問題が現れますが、一般的には手術は選択されません。
そのため装具やトレーニングなどが適応となります。
扁平足改善トレーニング
扁平足改善のためには骨アライメントの改善、軟部組織リリース、足底筋群のトレーニングなどが必要です。
一般的にタオルを足の指でたぐり寄せるタオルギャザーなどが用いられますが、あまり効果的ではないと言われています。
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