身体研究家のなかしま (@Re2054)です。
なかなかやせられないという方、もしかして一日中座りっぱなしじゃありませんか?
座りっぱなしの生活は、脂肪が燃えにくくなると言われています。 [1]
座りっぱなしでもダイエットを成功させるには、ちょこちょこ動いている必要があります。

じゃあどれぐらい必要かってことが今日のテーマです。
座ることとダイエットの関係
ダイエットが上手くいくには、脂肪の蓄積や燃焼、食欲に関するホルモンが適切に働く必要があります。
そこで腸から分泌されるホルモンに着目してみましょう。[2]
PYY → 食欲を抑える働きを持つ
どちらも食後に血中濃度が上昇する
このホルモンがどうやら座りっぱなしの生活と関連しているそうです。
どのぐらい動くと良いのか
これらのホルモンは座りっぱなしの生活だと、機能が低下すると言われています。

そこでこのホルモンの分泌が増加するように運動を行えば、ダイエットにつながると考えられるわけですね。
研究によると
Medicine & Science in Sports & Exerciseに掲載されたCHENら(2022)の報告によると、長時間座っていても断続的に歩くことで、食後のGLP-1やPYY分泌の増加が見込めることが分かりました。[3]
このときの実験内容は以下です。
方法
・5.5時間にわたって座りっぱなしのグループ
・5.5時間のあいだ座っているが20分ごとに2分間早歩きするグループ
結果
20分ごとに2分間歩いたグループでGLP-1やPYYが26-31%上昇した。
結論
長時間座りっぱなしでも、その間に断続的に早歩きを行うと腸から分泌されるダイエットに関わるホルモンが増加することが分かりました。
実験では20分ごとに2分間となっていましたが、現実社会では難しい場合もあります。
ですが1時間ごとに少し歩くといったように少しだけでも運動量を確保できると良いかもしれませんね。
個人も企業も上手くデザインしていく必要が今後の課題だと言えます。
また、朝にホエイプロテインを50g摂取することでGLP-1の分泌が増えたという報告もあるので、朝にプロテインを摂取するのもオススメです。[4]
この記事からさらに学ぶ
内分泌系を学ぶ
- 基礎生理学ですがイラストがカラーで分かりやすい上、たくさんのホルモンが列挙されています。
- 代謝や内分泌についての基礎知識と代謝疾患、内分泌疾患についても学べます。
参考
- TJURIN, PETRA; NIEMELÄ, MAISA; KANGAS, MAARIT; NAUHA, LAURA; VÄHÄ-YPYÄ, HENRI; SIEVÄNEN, HARRI; KORPELAINEN, RAIJA; FARRAHI, VAHID; JÄMSÄ, TIMO,Cross-Sectional Associations of Sedentary Behavior and Sitting with Serum Lipid Biomarkers in Midlife,
Medicine & Science in Sports & Exercise: August 2022 – Volume 54 – Issue 8 – p 1261-1270 - https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/easd2010/201009/516704.html
- CHEN YUNG-CHIH, WALHIN JEAN-PHILIPPE, HENGIST AARON, GONZALEZ JAVIER T ,BETTS JAMES A, THOMPSON DYLAN, Interrupting Prolonged Sitting with Intermittent Walking Increases Postprandial Gut Hormone Responses, Medicine & Science in Sports & Exercise: July 2022 – Volume 54 – Issue 7 – p 1183-1189
- プロテインと食欲の関係は? DNS ZONE Desire to Evolution, https://www.dnszone.jp/magazine/2020/19119
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