身体研究家のなかしま (@Re2054)です。
睡眠不足だとついつい食べたくなってしまうのは気のせいではありません。
これには立派な理由があるのです。
今回はその理由についてお話していきます。
睡眠不足で脳に変化が起こる
なかしま
食欲に関する脳部位に変化が起こることがその理由です。
影響がでる脳部位
扁桃体
・食べたいという動機づけに関わる
腹側線条体
・食べたら太るという判断に関わる
前部島皮質、外側眼窩前頭皮質および前部帯状皮質
・食欲全体、味、香りの判断に関わる
したがって、扁桃体の活動が増し、腹側線条体の働きは低下し、皮質の働きが過剰になるとされています。
その他、扁桃体の活動のみが活発化したという報告もあります。[1]
夕方にピークを迎える
さらに食欲は体内時計と関連しています。
その影響もあって
睡眠不足による食欲増加は夕食時に最高潮になります
睡眠不足の人は特に夕食に気をつけましょう。
この脳部位を活性化するには
この脳部位を活性化するには、有酸素運動が必要です。
中等度の有酸素運動を30〜60分ほど行いましょう。
主観的な強度にして「ややキツイ」くらいを目安に行っていきましょう。
結論
睡眠不足は高カロリー食への欲求を高めてしまいます。
原因は脳機能の変化。
有酸素運動は今回影響を受けた部位の活性化に役立ちます。
しかし、睡眠不足は運動にも悪影響を及ぼしかねません。
しっかり睡眠を摂りましょう。
この記事からさらに学ぶには
脳(神経科学)について学ぶ
- 脳を含めた神経科学を勉強するのに最適な一冊です
※9月30日より第2版が発売されます - 神経科学と日常との関連について学ぶことができます
リンク
リンク
リンク
睡眠について学ぶ
- 睡眠の科学やその仕組、睡眠と健康・学習の関わりをイラスト付きで学べます
リンク
参考
- Stephanie M. Greer, Andrea N. Goldstein & Matthew P. WalkeThe impact of sleep deprivation on food desire in the human brain
Nature Communications volume 4, Article number: 2259 (2013) - Venkatraman, V., Chuah, Y. M., Huettel, S. A. & Chee, M. W. Sleep deprivation elevates expectation of gains and attenuates response to losses following risky decisions. Sleep 30, 603–609 (2007).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17552375/ - Yoo, S. S., Gujar, N., Hu, P., Jolesz, F. A. & Walker, M. P. The human emotional brain without sleep—a prefrontal amygdala disconnect. Curr. Biol. 17, R877–R878 (2007).
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17956744/
コメント