身体研究家のなかしま (@Re2054)です。
このブログこれまでは健康に関する記事や痛み・疾患にまつわる記事を書いてきましたが、今回からパーソナルトレーナーやスポーツトレーナーとして働く人々に向けた「独学のすすめ」というものを書いていきたいと思います。
基本的にトレーナーは何か資格が必要なわけではありません。
あれば良いに越したことはありませんが、十分な知識や技量が伴っていれば資格が無くとも多くのクライアントを受け持つトレーナーになれます。
また資格を取ったとてそれで終わりではなく、その維持のためにはセミナーを受けたり自主学習が必要です。
つまり、
トレーナーとして働く以上、勉強がたえず必要になります。
あとは、この勉強が「独学(自分で進めていく)」なのか「誰かの教えを請う」のかが違うだけです。
この二つ、互いに邪魔するものではありませんのでどちらも行っていけば良いんですが、トレーナーという職業の本性上、「教えを請う」やり方の実用性ばかりに目が行きがちです。
これは後からお話していきます。
僕自身は人から教えてもらうよりも自分で知識を深めていきたいと思っているたちです。
自分で知識を深めていくほうがより自分の根本的な考えに近づけると思っています。
ちなみに僕は今はトレーナーを名乗っておらず身体研究家として活動しています。これも独自の道へと進んだ結果ですね。
独自の道を切り拓く
独自の道といっても突拍子もないことを言うわけじゃなくて、自分の考えを持って学びを進めていくということです。
自分の考えって結構大事で、意外にもトレーナーは業界の潮流や流行に流されがちです。
特に歴史の浅いトレーニング科学・健康科学ですから「最新理論」の標榜はかなり魅力的なわけです。
なので、数年前と今とでまるっきり違うことを言っているトレーナーやあれもこれも手を出して節操のない、なんて人もいますね。
もちろん良いものは良いと認めて吸収しようとする姿勢はすばらしいこと。
ただ温故知新の言葉にあるように古きを訪ねることも大切で、文献上の「古き」も然り、自分のこれまでの知識・経験の「古き」が大切になります。
つまりは最新理論が古くなったときそれを不要なものとして軽々しく破棄してはいけないと、そういうわけです。
ただトレーナー業界の潮流や流行に則ったセミナーや講義はとどまることなく展開されてますから、どうしてもそちらに食いついてしまいます。
それに流されないようにするには「自分が考え」が必要だろうというわけでこの『独学のすすめ』を書くに至ったわけです。
換言すると、あなたの核はどこにある?と問われてもブレないような姿勢を手にする試みです。
独学には「自らの考え」が必要
独学のすすめとは
独学へのすすめとは、その核の部分を形成・再確認する作業であり、自分自身の探究心でもって知を形成する手段を身につける方法です。
とはいえ自分の考えを持って学びを進めること自体は、誰かから教えてもらうという形でも可能です。
しかし前掲したようにトレーナーという本性上、最終的にはクライアントへの指導に活かさないといけません。
そうなると、どうしても実用的な知識が欲しくなってしまいます。
人から教えてもらうわけですから、トレーナーの実務に活かせるような実技的な、もしくはその時抱えているクライアントの問題を解決するような教えを請うことになりますよね。
非常に直接的な知識です。
こういう人を改善する方法とかないですか?みたいな質問多いですよね
ですが、それ自体は別のトレーナーが自身の指導で用いたものや自身の学習のなかで身につけたものですから、言わば他人の知識や技術をそっくりそのまま教えてもらうことになります。
ここまではまだ良いのかもしれませんが、そのあとですね。
つまり教えられた側も、それをそのまま自分のクライアントに適用してしまうという事態に陥ってしまうということ。
別のトレーナーの考えになってはいないか
それは果たして「自分の考え」になるのか。
自らの考えをもって学びを進めることは、クライアントに対しても自らの考えでアプローチをすることに繋がります。
教えられたものをそのまま適用することは、考えることや考えて答えを出す過程をすっぽかすことになりかねません。
これが一回限りならまだしも、実用的な教えが功を奏した場合、他の色々なクライアントにも取り入れてしまう。
一度その便利さに気づいてしまうと、また違う実用的な知識が欲しくなってしまう。
このサイクルはいつか停滞してしまいます。
停滞したときに「さあ独学だ」となっても何をやれば良いのか、自分には何が必要なのか、分からなくなってしまっているかもしれません。
そうならないためにも、これからトレーナーを目指す人や現在トレーナーの人は、そもそも独学ができるトレーナーになるべきだと思っています。
自らの考えでもって学びを進めるためには、「自らの考え」を持つこと。
次回は、この「自らの考え」について書いていきます。
もちろんこれまで通り健康や痛み・疾患にまつわる記事も書いていくので、そちらもご覧ください。
この記事に関するコメント・質問はTwitter(@Re2054)にて受け付けています。
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